familybusiness’s diary

家族で貿易商社を営む日々のあれこれ

狩猟と農耕

お仕事の話。

うちの会社には事業の柱が2つある。一つが中古印刷機の輸出、もう一つが印刷業に関係する各種消耗品(インクとか)の輸出である。この2つの商売は、仕事の性格が大きく異なる。

中古機ビジネスは基本的に売り手優位の商売。中古の印刷機はモノによっては新台の10分の1くらいの価格で販売されるので、アジア・東南アジアの伸び盛りの国々では中古の機械はまさに引く手あまたである。1台の機械に10件以上購入希望が殺到することも珍しくない。そのため、日本国内では熾烈な中古機の取り合いが起こる。なのでこの商売はいかに良い情報を素早くゲットして、質の良い中古機を適正な価格で仕入れられるか、ということが重要になってくる。商売の難点としては、一期一会の商品を扱うのでビジネスをルーチン化できないのと、(中古なのでしょうがないけど)トラブルが結構多いことだろうか。色々と苦労は多いのだけど、一度決まると数百万円くらいの売上になる。そして、大抵の場合納品と同時にお金が入ってくるので、キャッシュフロー的な利点も大きい。

もう一つの消耗品事業は、売り手優位のビジネスとは言い難い。日本製の印刷資材は品質は抜群に良いのだけど、価格では中国製品にとても敵わない。なのでアレコレ説明したり資料を作ったりサンプルを送ったりして品質の良さを理解してもらう必要がある。

導入に至るまでは苦労が多いのだけど、ストックビジネスなので一回ハマると定期的に注文が来ることが最大の利点である。但し、消耗品の支払いサイトは長いのが業界的な通例であり、売上が発生してから3ヶ月、6ヶ月とお金が入ってこないことだってある。加えて一回あたりの注文は大きいとは言い難い。数十万程度の売上げを十、二十とコツコツ束ねて大きな売上げにしていくような商売である。

喩えるなら中古機ビジネスは狩猟的な商売で、消耗品ビジネスは農耕的なビジネスである。それぞれに良さがあるのでどちらが優れているとは言えないけど、消耗品6割、中古機4割くらいの割合が一番会社が安定するのかなぁとは思う。

これまでは妻が農耕的ビジネス、義父が狩猟的ビジネスを担当していたのだけど、将来的なことを考えて私は両方を勉強している最中です。同じ業界とは言え必要なスキルやビジネスの進め方が全く違うので、ある程度切り分けて理解しないといけない気がしている。

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