familybusiness’s diary

家族で貿易商社を営む日々のあれこれ/オンライン読書会はじめました

深圳・上海出張⑩

いい加減長いので最終回です。

 

中国ネット規制に思うこと。ご存じだと思いますが、中国は国策として国外発祥の大手インターネットサービスの多くを規制(アクセス禁止)している。規制対象となるのは、FacebookGoogleYoutubetwitterLine、2ちゃんねる、ニコニコ動画・・などなど。

なんとなく知識としては知っていたものの、ろくに下調べもせずに現地に飛び込んだ我々はひどい目にあった。ホテルのWifiに接続しても、我々が日頃インターネットと呼んでいる物のほとんど全てが使えないのである。お陰で仕事もほとんど出来なかった。

仕方ないので対処策として、どうしても上記のサービスを使わざるを得ないときはモバイル回線から接続した。自分が日頃いかにグーグルに依存して生きていたかが分かってしまったのは収穫ではあったが、その月の携帯料金が2人合わせて4万円を超える羽目になってしまった。事前にちゃんと調べていればやりようはあったのだけど、現地に着いてからでは遅かった。。

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さて、この規制は中国当局による反政府運動の牽制という意味合いに加えて、国内産業の保護という側面もあるそう。中国の最大手企業である「テンセント」と「アリババ」の2社。まだまだ成長を続ける世界企業の時価総額ランキングの6位、7位の巨大企業だけど、中国当局の強固なネット規制の恩恵を受けて成長した側面は否定できないだろう。

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一方日本はバブル期にはトップ50に10社がランクインしていたものの、今ではTOYOTA1社のみ。IT系のサービスはいつの間にかシリコンバレー発の欧米資本に独占されてしまっている。

死ぬほど不便な1週間だったけど、世界一の人口=世界一の市場を外資に決して譲らず、国内産業を育てきる国策には学ぶべきところが多いんじゃないかなぁと思う。