familybusiness’s diary

家族で貿易商社を営む日々のあれこれ/オンライン読書会はじめました

Ramadan Kareem!

先期、うちの会社は中東が絶好調であった。昨年の秋口から中東方面の売上が急激に伸び始め、不調の中国を補って業績を大いに助けてくれた。ドバイに出張に行ったり義妹一家が中東某国に引っ越したのも重なり、昨年は中東の世界が急に拓けたような一年であった。

・・が、今期に入ってから中東方面のオーダーがピタリと途絶えた。先期は飛ぶ鳥を落とす勢いだったのに今期に入ってから中東方面の売上は、ほぼゼロである。。。

ライバル商社に売上を横取りされてしまったのか、もしくは気づかぬ間に我々がイスラーム的な禁忌を犯して嫌われてしまったのか・・、と思ってしまう程の急ブレーキである。

ハラハラしながら催促を繰り返し、やっと事情が判明した。原因はラマダーンでした。

 

ラマダーンとはイスラム教の重要な宗教行事。1ヶ月続くこの時期、ムスリム(イスラム教徒)の方々は日が昇っている間の断食を決行する。水も禁止である。より敬虔な方は、灼熱の国でなんと唾も飲み込まないそう。(日没後はイフタールと呼ばれるご馳走を食べるそうだけど)他にも様々な宗教的な制約があり、勤務時間は短縮され、ワークタイムもあまり働かないらしい。

この時期は仕事が進むはずもなく、設備投資などは勿論不可能。それを見越してアラブ系の企業は4月くらいから買い控えを始め、今期の我々の注文が長らくストップした・・という事情であった。

 

中国&華僑圏の旧正月やヨーロッパ諸国のクリスマスなど、国によってホリデイシーズンはあるけれど、ラマダーンはそれと気合いの入り方が全然違うようだ。

ようやく先日ラマダーンが明けて、アラブ諸国ではイード・アルフィトルと言う盛大なお祭りが開催されている時期です。ビジネス面でもようやく注文がもらえそうな気配が出てきました。

ということで、アラブ諸国は今が攻め時!頑張ろう。

 

 

ビジネスに影響するホリデイ&宗教行事文化圏(ざっとしたイメージです)

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